お花結び

GIANTKILLING二次創作小説同人サイト

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楽しい雨降り

ジノザキ雑文。オチてない。気にしない。習作。書き散らかし。かわいいかわいい言いたいだけ。
切羽詰まるとザッキーの敬語が引っ込むのは仕様デス

        ジノザキ

「いつもありがと、助かったよ」
「ったく雨苦手なくせして俺が通りかからなかったらどうするつもりなンスか?」
「んー……」

 雨降りの練習日。

 赤崎がこうして愛車の中に閉じ込められたジーノを見かけるのはもう何度目のことだろうか。赤崎はその度傘を差出し、ジーノと二人でクラブハウスに向かうのが常だった。

「しかし今日は驚いたよ、地下から出るなり凄い降りだったもの。道が混んでなかったらUターンしてさぼっちゃおうかなって思うくらいだった」
「ちょ」
「ハハ、冗談」
「あんたの場合、雨の日のサボり率高すぎて冗談になんてなっ……あ、あれか?遅刻んなって俺が通りかかんなかったら車から降りれないッつって帰るとか」
「あ、」
「ちょ、その顔……マジ?勘弁してくださいよ」
「フフ、そんなわけないだろ?信用無いなぁ」
「怖えぇから、そういうのやめてくださいホント。仮にもプロなんだから」
「仮なの?ボク。知らなかったなぁ、しっかりプロのつもりでいたよ」
「プロのやる態度じゃねぇっつー話ですよ!」

「そもそも今週は天候荒れるとか天気予報でうるさく言ってたでしょう?」
「そういうのチェックする癖がないんだよね。だって朝って忙しいもん」
「大体あんた車でしょ?一本置き傘しとけばいいじゃないですか。そんなつまんない
ところでイタリア人きどらなくったって」
「ん?」
「あっちの人って傘持ち歩かないんでしょ?雨降ってきたらどこからともなく傘売りが
出没するって前に王子が」
「ああ、そうだね。そんな話キミにしたっけか?」
「しましたよ。くっそダサい傘ばっかだって言ってたじゃないですか」
「そうだっけ」
「でもここは日本だし、あんたの買いモン行く先々におしゃれな傘くらい売ってるでしょ
うに」
「何?傘くらい持ってるよボクだって。折り畳み傘だけどね」
「だったら尚更」
「ずっと前、結構面白い構造のが売っててさ?一目で気に入ってそれ以来いつもカバンに入れっぱなしにしてある」
「はぁ?なんだそれ!?じゃあ別に平気だったんじゃねぇか!」
「でも傘は二人で入るのが好きなんだ」
「はぁ?」
「二人でさ、相合傘?」
「ちょ……いや、そういう」
「顔赤いよ?あ、嬉しいんだ?可愛いなぁ、ちなみにキミを待つ時間も結構好き」
「いや!だからここ何処だと思ってんだ!変な言い方すんなって!」
「フフ」

「持ってんだったらもう二度とあんたのこと傘に入れてやんねぇからッ」
「なんで~?やだよそんな」
「当たり前だ!」
「ケチ」
「ケチで結構!あんたにはご立派なお気に入りの傘があんだろ?今日の帰りはそれ差して一人で帰れ!」
「そんなぁ……ザッキー今の話聞いてた?」
「聞いてたよ!傘持ってんだろ!?」
「そっちじゃなくて」
「あ……相合傘が好きだとか、つ、つまんねぇこと言ってんじゃねぇよ!」
「わー、そんなこと言われたらテンションダダ下がりだぁ」
「そんなことでイチイチさげてんじゃねぇよ!」
「だって」
「監督みたいに唇尖らせてみせてもあんたは可愛くない!」
「ひどー」
「酷くて結構!あるなら使えよ、自分の傘!」
「言ったろ?そのためには条件がある(キリッ」
「口でキリッとか、マジあんた本物の馬鹿ッスか。で、なンスか?条件って」
「ハハ、馬鹿とか言いながら聞きたいとか可愛いねぇ~」
「じゃあ聞かねぇよ!」

 当然ジーノはそんな赤崎の言葉など馬耳東風で勝手に話し出す。

「帰りはボクの傘に二人で入ろうねってことだよ。おっと、なんだ時間ギリギリじゃないか。ザッキーったら来るの遅いったらないな全く」
「ちょ!おい、王子!待てよ逃げんな!大体折り畳みじゃ小さくて、こら!王子!」
「小さいからいいんじゃないか―、ハハハ」
「廊下濡れててすべるから!危ないから!走んな!小学生でも知ってんぞ!おいって!」
「今日は早く用意して一緒に帰ろうね~?ハハハ、キミにはまいったね~、簡単にボクのテンションを上げ下げしちゃうんだから!さっさと練習してとっとと帰らなきゃ!」
「おーい!待て~!あっ!」
「危ないなぁ、転ばないでよ~?」
「じゃ、止まれ!」
「やだねー」
「やだねじゃないっつってんだろ!」

      ジノザキ