お花結び

GIANTKILLING二次創作小説同人サイト

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能ある猛禽の潜む草原

【11719文字】
猛禽3作目。赤崎入団4年目頃?オリンピックは離脱選手の代替召集、Aは対象外。海外移籍出遅れ組。国内では若手世代としてはそこそこ、中堅としてはまだ少し弱い、の位置づけ。ジーノは幸せ極楽とんぼ状態に拍車、インタビューでは以前にも増して面白おかしいことをペラペラと。サッカー芸人達からは「選手にあの顔であれやられたら」とちょっとした目の上のタンコブ扱いされています。

        ジノザキ ,

「王子、気持いいですか?」
ジーノの上で深々跨り、赤崎は見下ろしそう言った。こわごわながらも、奥の奥まで。強い痛みを感じるところ。ジーノはゆったり寝そべりながら、返事もせずに微笑んでいた。ゆっくり健気に腰を使って、赤崎は噛みしめるように呟いた。
「これ……ここ……かんじ、ます……?」
「うん、ザッキーは?」
騎乗位を行うまでには時間を要した。ここ最近まで無理だった。ジーノの獰猛はかなりのもので、手淫、口淫、すべて含めて、人にその身を預けるなんて、考えられないことだったのだ。欧米で普通であることも、日本で当たり前であることも、ジーノの育った環境として、色々と複雑になっている。
「俺……は、良過ぎてもう、駄目、そ……う……」
赤崎がこんなことを言うのも、考えられないことだった。今でも平気なわけではないが、何より相手がジーノであるし、なんでも、少しでも、どうにかしたくて、煽れるならばと努力していた。
「そう?無理してない?」
痛さで腰が引けてしまうし、ジーノもおそらくわかってはいる。情けなさに涙が落ちる。もっともっと、よくしてあげたい。行為はいつでもギブでありたい。行為を喜んでもらいたい。
「う……、あっ、あ、」
「……」
「も、あ、限界かもっ……イ、けそ?おう、じ、イ、……あっ」
「うん、君すっごくエッチな感じ」
赤崎の頑張りに余裕の微笑み。
「でも、そんな頑張らなくても」
そして奥底まで伝わる声の振動。
「……っ」
僅かに角度を変えられただけ。そのために腰に手を添えただけ。でもその全てがジーノの手により開発されつくした性感帯。ジーノのちょっとした返礼に一気に余裕を奪われていく。
「あ、あ?ああ!や!やめ、」
「だって君もよくなくちゃ」
突然動けなくなった赤崎の自らを、ジーノが手のひらでふわりと包み、静かに、単調に、じわじわと、それでもみるみるそこへと導いていく。
「駄目、んんっ、あ、あ!」
「駄目?じゃあ……」
「!!」
力加減を変えられて、それだけで小さい悲鳴を上げる。
「これくらい強い方が好き?」
「待っ、やめ、イ、く、だめっ」
甘く、時にもどかしく、うねりを帯びるジーノの刺激。堪えるために爪を立て、でもジーノは気にすることもなく、独特のリズム、もう耐えられない。
「これは?こう?駄目?いい?」
「~~、~~!!」
ついには喘ぎも息も止まって、ただ背を丸めビクビクと引き攣り、赤崎は絶頂に達してしまった。はたはたとジーノの身体に白い模様が浮き上がる。汚いはずの排泄物もこの時何故か不思議に綺麗で、眼下に広がる光景を今まさに感じている恍惚と一緒に何かに焼き付け、秘密の宝物箱に仕舞いたかった。そうまだ後孔は淫らに蠢き、繰り返す絶頂の中にいた。幸せなのに敗北感。また先にひとりでイってしまった。
(あ……?)
 ジーノは模様を指に絡めて、すぐに舐めようとしてしまう。赤崎はいつでも油断がならず、時々ちょっとした戦いにもなる。
「それしたらキスしてあげませんっ」
ジーノの両手をシーツに縫い付け、無理矢理な姿勢で口付けた。中にあるものはまだまだ硬く、身悶え全然上手くは出来ない。
「さっきの、もう少し続けていい?」
口調は穏やか、でも強引に、ジーノは膝を曲げ突き上げた。不意打ちに思わず体が崩れて、そのまま半身で倒される。
「ごめんね、イったすぐ後なのに」
かは、と衝撃に空吐きしている赤崎の左足を高々持ち上げて、べろりとそれを卑猥に舐めては、当然の権利と言わんばかりに右足の太腿に跨った。
「あ、ああっ、やっ」
「ん、やっぱり、すっごくいい」
拭かれそこなった白濁が腹と内腿でねちゃついている。その感触をも楽しむようにガツガツと無邪気にヒヨコを突いた。
「もうあとちょっとの我慢でいいから、ごめんねザッキー……気持ちいい」
大きく開かれた足の間の、誰も知らない奥の奥。雄の恐ろしさ、暴力的な、引き裂くような激しさで。
(やっぱり王子、これ好き……なんだ……)
まさに蹂躙にふさわしき、でも結局は赤崎が許すが故で、これが伸びやかな愛の在り方、今日もぐしゃぐしゃな夜だった。

*

(や、さすがにあれはヤベェ……マジあれは……)
赤崎はその時朦朧ながらも、思わず耳を疑った。
(俺、いつか死ぬかもしんね……王子のエロさ、半端ねぇ……)
変なところにシャイなのかジーノは自分の状態を、特に達する際にその手の言葉を口にすることは一切なかった。
 その時のそれは本当に聞き漏らしかねない小さい声で、本能的に零れた言葉で、言われて、ギュッと抱き締められて、赤崎は今までにない絶頂を、ジーノと共に迎え溺れた。中に出されたその愛で、呼吸も止まり硬直し、熱とともに駆け巡る恍惚に、そのまま意識がやや遠のいた。
(あの痛いとこ……めちゃめちゃヤバい……)
奥の奥はいつもは痛くて堪らなくって、それはジーノも理解していた。でもジーノはその感触が好みのようで、時々そこを使いたがった。その際には出来るだけソフトに短時間、そして赤崎の前を刺激して、色々と緩和をしてくれていた。どんなに乱暴でも配慮の人で、今日のように夢中になって、好きにされたのは初めてだった。

 辛かったはずの痛みはある一線を超えると別のものに変化して、またジーノの零れる言葉がくまなく赤崎に作用して、とうとう違う器官になってしまった。何度も起きたこの手の目覚めは、いつもながら恐ろしい。でもそっと腹部に手を置いて、赤崎はそれに魔法をかけた。
(自分は今も自分のままだ。そして二人のための自分)
今日この身のここに宿したものは、とてもとても大切なもの。するのに興味の薄いジーノが、夜毎あちこち手塩にかけて、大事に育てた彼のもの。ジーノのためだけにこの世に生まれた、体の中のジーノの持ち物。
(なんか、もう……マジヤバい……)
 残像のような体感が、今もずっと体を包んで、それはジーノも同じのようで、その目がどこかぼんやりしていた。ホームで、勝利で、今日はクタクタ。そんな夜の不思議な現象。急にこんな、と、ようやくここまで。思いの錯綜はあるけれど。
(マジでこの人、たまんねぇわ……)
数パーセントは勘弁の意で、残りは当然。