お花結び

GIANTKILLING二次創作小説同人サイト

*

ムード満点!?花酔夜

ホノボノお花見泥酔夜話3部作の1作目。二人に大酒くらわせたかったんです。くっだらないことをゴチャゴチャ二人でしゃべってるだけの、ほぼ全編会話文の書き殴りコメディ。ジーノが酔って幼児化しながら飼い犬に絡みまくります。

        ジノザキ

 驚いた赤崎が慌ててジーノの背中を追うと、不機嫌MAXな酔っ払いは乱暴にベッドの中に潜り込んで枕をギュッと抱きしめながら突っ伏した。

「…王子」
「……」
「…そんな拗ねないで下さいよ」
「拗ねてないよ」
「拗ねてるでしょ?違うなら顔あげてください」
「やだね」
「ったく…この酔っ払いが」
「うるさい」
「いいからこっち向いてくださいって」
「やだ」
「王子!」
「……」

「酔うといつもそうなんですか?」
「何が?」
「その…やらしいことしたくなるっつーか…」
「何それ馬鹿にしてんの?酔う度にイチイチ欲情してたら捕まっちゃうよ。単なる変態じゃないか」
「……」
「もういいってばほっといてくれない?片付けは明日でいいからキミもあっち(客室)行って寝なよ」
「…王子」
「きっとぐっすり眠れると思うよ?水色のシーツにしといてあげたから」
「…水色の?」
「前に肌触りがいいって喜んでくれたことあったでしょ?さっきそのこと急に思い出して慌てて取り換えたんだ。でもキミ鈍感だもの、そんなボクの健気な気遣いなんてわかるわけないよね?いっつもそうさ」
「あ…ありがとうございます」
「あー、大違いだなぁ!H一つ付き合ってくんないケチなキミと優しいボクは!…ま、別にいいけどね。じゃ、おやすみ」
「またそんな言い方して…全然いいって思ってないじゃないッスか。いつまでもヘソ曲げてないで…ほら、起きてくださいよ」
「やだ」
「やだじゃない!」
「シッシッ!」
「王子!」

 頭にきた赤崎がジーノを無理矢理布団を引っぺがしてこっちに向かせようとすると、酔っ払いはまるで子供のように駄々を捏ね始めた。

「やだ!キミみたいな冷たい子に見せてあげる顔なんてないッ!」
「王子いい加減…に!こ…んのやろ…」
「…いーッ…やーだーッ!」
「ったく…強情ッぱり!」
「…どっちがッ」
「……」
「まだいるの?しつこい男は女の子にモテないよ」
「余計なお世話だ」

「あのね、王子。説明しますからちゃんと聞いてくださいよ?…今のはたまたま横に俺がいたから声掛けたってわけでしょ?嫌なのはそういうとこなんだよ」
「たまたまってキミってホント失礼だね」
「失礼なのはあんただろ」
「キミ馬鹿なの?…そんなの…ザッキーがいいから言ったのに決まってるだろ?そうじゃないならとっととキミ追い出して速攻で女の子呼ぶよ。当たり前じゃないか」
「……」
「自分で言っといてなんだけど急に恥ずかしくなってきた」
「俺もです」
「今のさ、なかったことにしてくれな…」
「嫌です」
「根性悪」
「お互い様だろ」
「いいから寝かせてよザッキー。お話おしまいもう飽きた」
「王子」
「ゴメン態度悪かった。こういうの今まで断られたこと一回もなかったしちょっとショックだったんだ。あんなに嫌がられるとは思わなかったし」
「いや、それは誤解っていうか…」
「いいよもうゲンナリ。今日のことはボクも忘れるしキミも忘れて?」
「無理ッス」
「キミのいうように悪酔いし過ぎだったよ。眠いし酔ってるしもうこれ以上頭回んない。だからもう、なし、なし。おしまい、以上おわり。ね?」
「顔あげてくださいよ」
「…勘弁してザッキー」
「もしかして泣いてるんですか?」
「……」
「王子?」
「……」

「王子…あの…お願いですからこっち向いてください」
「大概意地悪だねキミ…」
「……」
「見たいんでしょボクが泣いてるのかどうか。性格悪いよ」
「そんなこと言わないでください」
「いっつも意地悪ばっかり」
「……」
「でも好き」
「なんでこのタイミングでそういうこと言うんだよ」
「ハハハ、今イラッてした?ざまーみろ」
「!」
「嘘、ゴメン…こういうの悪い癖だね…」
「王子…」

 深夜の寝室に身が痛くなるほどの沈黙の時が流れる。さっきまであれだけ楽しく過ごしていたのがまるで嘘のようだ。このままではとても眠れそうにない。それはジーノも、そして赤崎も同じだった。

      ジノザキ