お花結び

GIANTKILLING二次創作小説同人サイト

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ムード満点!?花酔夜

ホノボノお花見泥酔夜話3部作の1作目。二人に大酒くらわせたかったんです。くっだらないことをゴチャゴチャ二人でしゃべってるだけの、ほぼ全編会話文の書き殴りコメディ。ジーノが酔って幼児化しながら飼い犬に絡みまくります。

        ジノザキ

「あの、王子…」

 沈黙に耐え兼ね先に口火を切ったのは赤崎の方だった。何故なら赤崎はもう随分長い間ジーノに真摯な思いを寄せており、拗れた二人の関係がこのまま未来の有り方をも決定的に変えていくのではないかと、焦りにも似た不安に駆られたからだ。本来体を重ねたいと思う程の熱を秘めていたのは自分の方。でもこんな酔いの遊びの形で結ばれるだなんて悲しくて仕方がなかった。なんとか自分の今の気持ちをジーノにキチンとわかってもらわねばならないと思った。

「…俺…あんたのこと好きです」
「ボクの真似っこのつもりかな?いやぁ、随分上手にイラつかせてくれるねキミ」
「そんなんじゃないです」
「どうだか」
「いえ、本気です。でもあんたの好きは俺の好きと全然違うじゃないですか」
「何が違うっていうの?難しくってキミの言ってること全然わからない」
「…あんたはなんだって好きじゃないですか」
「どういう意味?」
「綺麗な風景、愛車、美味しい料理、さっき飲んだワイン、お気に入りの椅子。あんたが言う俺に対する好きはそういうのと同じ並びだろ?」
「それが何?」
「そういうのは英語でライクって言うんだよ。ラブじゃない」
「何陳腐なこと言ってんの?意味不明」
「……」
「お話にならない」
「……」
「愚かなキミがこのボクに真実の愛を語るだなんてチャンチャラ可笑しいよ」
「ッんだよ!」
「教えてあげようか?なんにもわかっちゃいないキミに」
「え?」
「ボクの中にある愛ってものが一体どういうものなのか…キミ知りたいでしょう?違う?」
「…あ…あの…」
「いいよ?教えてあげる。手とり足とり、優しく…丁寧にね?」
「…はあ?やっぱそういう意味なのかよ。こっちが真面目に話してんのにあんたはなんでそうなんだ」
「嫌ならいいんだ。でも本当にキミはそれでいいの?答えはここにある。キス一つで済む話だよ?」
「なんなんだよ一体…ふざけんのもいい加減に…俺はあんたの道具なんかじゃ…」
「ふざけてないよ?」
「…じゃあからかってるだけだろ?」
「ねぇザッキー…ボクも真面目に言ってるつもりなんだけどわからない?」
「……」
「フフ、ナカナカうまく伝わんないもんだね」
「…本当に…本気で?」
「うん」
「キ…キスしたら本気で話してくれますか?あんたがいつも何考えてるのか。俺にはあんたのことが全然わからな…」
「うん、全部教えてあげるよ?」
「…わかりました」
「ザッキー、よかった嬉しいよ」
「じゃ顔あげてください」
「えー?やだよ」
「なんでそこでそうなるんだよ!突っ伏したままじゃ出来ねぇだろ!?」
「怒鳴らないでよ」
「……」
「…ね、こっち来て?」
「え?」
「ベッドの中」
「!」
「嫌?」
「そんなんじゃ…」
「じゃ、お願い」
「…そんなに顔見られるのが恥ずかしいんですか?やっぱりあんたさっき泣いて…」
「……」
「…わかりました。ちょっとズレてもらえますか?」

 赤崎は少し戸惑いながらもゆっくりと男の隣に横たわった。目の前には背を向けたままのジーノの姿。

「王子、こっち…向けますか?」
「……」
「あんたはホント強情ッぱりで…王子こそもっと…辛いとか、悲しいとか…そういう、あんたが自分でカッコ悪いって思って隠したがること…俺の前でだけでもキチンと表に出した方がいいッスよ。変なとこでふざけたりしないでちゃんと自分の気持ちを話してくれれば…そうすれば俺だってもっとあんたのこと…」
「……」
「わかってないって言うんだったら、もっともっと王子のこと俺に教えてください。ねぇ、王子…」

 おずおずと赤崎がジーノに触れると肩が少し震えていた。

「王子…泣かないでくださ…」
「…ップ…アハハハハ」

 突然大声で笑いだしたジーノは赤崎に襲い掛かり、あっという間に元の通りマウントをとってしまった。

「なッ!」
「ザッキーったらホントおかしい!本気でボクが泣いてるって思ってたの?信じらんない!もう笑い堪えるのが大変だったよ!クククク」
「だ…騙したなッ!」
「さーて、それじゃあ約束通り待望のキスの時間だよ?」
「するか馬鹿!」
「あー!約束破りするつもり?駄目だよそういうのは!」
「約束破りはあんただろ!」
「えー?破ってないよ!大体が勝手に泣いてるとか勘違いしてシンミリしちゃったのはそっちじゃないか。ボク泣いてるなんて一ッ言も言ってないもんねーだ」
「勘違いさせるように誘導したじゃねーか!」
「それにこれからキスしてキミのことうんとうんと可愛がってあげるつもりだし?ボクがこういうのどんだけ上手いか一杯一杯教えてあげる。楽しみにしててよ!」
「違う!そういうことじゃなくて!」

「いっただっきまーす!」
「いや、ホント、マジ、待って…」
「待ったな~い、よッッ!」

 ドン引きするほど浮かれ気分のジーノに、懇願するように情けないばかりの赤崎の二人。まるで猫がネズミを弄ぶかのような残酷なまでの力量の差。それは悲劇にも喜劇にも似たなんとも言えない光景だった。

「ちょ!…たんま!ストップ!」
「うーる、さぁ~い」
「…マジだって、勘弁して、王子、お願い。俺あんたに滅多に頼み事なんてしないだろ?だから…」
「黙れこの口め!塞いじゃうもんね~観念しろ~」
「王じ、やめ…!ん~!!○△×!!…!!!」
「フフ、○×△…X X X!ん~、」
「ん~!ん~!!」
「ん~、フフ…!いいねぇ、もっとだよザッキー?」

「×△…Xあ!こら…○△、どこ触っ!!ん~!」
「あれぇ?」
「…やめ…そこ!!ん!…ッ」
「なぁ~んだ、キミ満更でもないんじゃなーい?」
「駄目だって…あッ!あん!」
「もう、口ばっかなんだから~…フフフ、素直じゃないぞッ?」
「X ×△X!…!!」
「ヤバ…からかうだけのつもりだったのに、本気で変な気持ちになってきちゃった」
「!!!やめ…!ん~!!○△」
「ザッキーどうしよう」
「ん~!!!ん!!」

「そう?よし!わかった!ボクも男だ、ここまできたら腹を括るよ!」

「○×△…X X X!(違う!)」

「約束通りキミの全身にボクを教えてあげることにしようッ!」

「ん~!!(やめろ~!ヤル気出すな~!!)」

「ではお命頂戴つかまつる!」

(ひー…助けて~…酔っ払い~!!)

「最高ッに気持ちよくしてあげるからッ」

(やだ~…)

フフフ!楽しいねッ!

(……~!…んッ)

ねぇ、ザッキー

(あ…ぅんッ…)

…大好き…

(な…今なんて…)

チュ…

(…王子…)

好き…

(ん…ズルいだろ…)

……

(そういうの…)

チュ…

(……)

好き、大好き…

(あぁ…)

チュ…

(俺も…)

……

チュ

……

好き…心から

……

チュッ!

勝手にやってろ的ご馳走様な、おしまいッ(オチない…?)

      ジノザキ