お花結び

GIANTKILLING二次創作小説同人サイト

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雲行き怪しい?醒酔夢

お花見三部作ラスト。前回泥酔により“いたしてしまった?”仲良しジノザキが迎えた朝のお話。記憶飛んで揉めてます。あと、またやってます。ともかくこの2人はイチャイチャしとけばいいですよね。

        ジノザキ

「なんだよそれ!今更勝手過ぎるだろ?」

 思わずジーノの手首を掴み、赤崎は叫んだ。

「ザッ…そうだよボクは勝手なん…」
「そうじゃなくて!なんだよ!ちゃんとしろよいっつもいっつも!意味わかんねぇことばっかしやがって…なんで…聞けよ!…俺が嫌なのはあんたのそういうとこなんだよ!」

 まるで犬が飛びかかる様に赤崎がジーノの首元に抱き付いた。よろめいたジーノ本人は思わず赤崎を抱き留めようとしたが、肝心の手はやはり自らの意思では赤崎に触れることを躊躇し、そのまま空を彷徨った。

「何?落ち着いてよザッキー、ボクなにがなんだか…」
「わけわかんねぇよ…どうせ騙すならちゃんと俺の事騙せ…王子…もうこれ以上振り回さない…で…頼むから…」
「振り回すって…何の事?ザッキー、騙すって…ボクなにも…」
「……」
「振り回してるのは…」
「……」
「キミの方だよ、ザッキー…」

 やめて。もう放してよ。時々小さくジーノが呟く。それでも赤崎は更に腕に力を込めてギュッとジーノにしがみ付いていた。押し殺す赤崎の泣き声がうなじをくすぐり続けるので、耐え切れなくなったジーノは赤崎と同じように渾身の力を以って赤崎を抱きしめた。

「お願い…ザッキー、もうやめて。これ以上…」

 言葉とは裏腹にジーノの腕は激しく赤崎を拘束し続けていた。互いに息苦しくなるほど抱き締め合った時間を過ごす中で、ジーノが衝動的に赤崎の首元に噛みついた。

「あッ!」

 突然の鮮烈。ビクリと反応した赤崎が顔をあげるとそこにはもはや己の獰猛を抑えることも叶わないジーノの野性。その強烈な欲求に煽られ、反対に赤崎の方が激しい衝動のままの噛みつくようなキスをした。互いに互いの頭を押さえつけ、1mmでも近く相手を貪ろうと舌先を奥に奥に忍び込ませる。呼吸困難に陥りそうなキス、絡みつく舌、唇は切れて出血してしまうのではないかというくらいの激しさだった。

「王子…王子!」
「ん…ザッキー…」

 もはやそれまで互いが何を話し合っていたのか、一体今自分達は何をしているのかすらわからないままに崩れるようにベッドに沈む。赤崎が引きちぎってしまいたいとでも言わんばかりにジーノの服に手を掛ければ、ジーノはまるでゴミ屑のようにその服を乱暴に脱ぎ捨て再び赤崎を貪った。キスの舌先と同じように激しく絡ませた互いの四肢はまるで生き物のように蠢き、その刺激だけで二人とも達してしまいそうなほどの強い快感に包まれていく。二人は今までにないほど強く自身の中のオスを感じていたが、今はもうそんなことすらどうでもよかった。押さえつけ、しがみ付き、理性の全てを捨て去って、力づくで欲望のままに目の前にいる獲物を蹂躙したい。ただひたすらに、噛みつき合う様に体を重ね続けたい。

「…ザッキー!はぁ…」
「はッ…んぅ…」
「…入れたい…駄目我慢できな…」

 ジーノが喘ぎ喘ぎそう呟くと、赤崎はコクコクとただただ頷いた。我慢出来ないのは赤崎も同じだったのだ。

「ッ痛!!」

 つい先ほどまでジーノを受け入れていた赤崎の箇所は多少のローションの湿度を残してはいたがそれでも激しい摩擦が生じてしまう。何のケアもないままに相手を衝動のままに欲するなど、今までのジーノになかったことだった。痛みと快感に悶える赤崎は例えようもなく美しく、ジーノはたった今行われているこの蹂躙の行為に眩暈する。煽られ、煽られ、己が欲望が止まらない。その激しい罪悪感とそれに伴う恍惚がジーノの心を引き裂き、心の中でその翻弄に助けて助けてと悲鳴をあげていた。

(ザッキー、どうしよ…ボク…もう…イキそ…)

 ジーノが今まで感じたこともないセックスの快楽に溺れていると、同じように溺れる赤崎が止まらない喘ぎの中でパクパクと何かを囁いていた。喰い尽くしたい。目の前のこの美しい男の全てを自分のものにしてしまいたい。そんな痛烈な欲求が赤崎の身を包んでいたのだった。喰らいついたが最後もう二度とこの男を離さない。そんな強欲であった。

「あッ…おう…じ、…あぁ!…ッ!」

 鋭い赤崎の視線がジーノの心に深く突き刺さる。言葉にならないナイフの切っ先のようなそれは、確かにジーノへの強い愛と情を示していた。気のせいではなかった。何度も、何度も、繰り返される赤崎の思い。初めて聞かされる本当の気持ち。今ジーノの目は、耳は、心は、赤崎の“好きだ”という思いのありったけを受け止めることになる。それほどまでにパクパクと動く言葉を発することも叶わない唇がその全てを表していたのだ。願って、願って、願い続けてきた、もっとも欲しかった赤崎のそれを自分は今手に入れたのだと感じた瞬間、ジーノの身に体中の毛穴が開いてしまうような感動が襲い掛かる。

「ボクも…」

 振り絞るその一言とともにジーノが押さえつけるように赤崎を深く強く穿つ。どうか届いて、と祈るような、そんな渾身の思いを込めて赤崎を激情のままに愛した。

「ザッキー、ボクも」
「あ、っぁ、ぅあ、好…あッ…あッ!」
「ねぇ… ッキー、ボク…も…っ、ね、…聞ぃ」
「ッあぁ!王…子!」

 その今まで見たことも感じたこともないジーノの情熱にまかれた赤崎は全身を硬直させ、ほぼ二人同じタイミングで強く激しく痙攣するように達した。もうこのまま死んでしまってもいいと思えるような、そんな至福の一瞬だった。
 終わった後も肩で呼吸するジーノは全身を預けるように赤崎に抱き付いていた。必死にしがみ付く腕には力はなかった。精も根も尽き果て脱力してしまった、そんな無防備だった。赤崎もまた力のない両腕でジーノを抱き締めていた。いつもクールで飄々と。そんな余裕綽々なはずの、この美しい男の全身全霊の愛が、汗ばむ肌がたまらなく愛おしかった。

      ジノザキ