飼い犬と飼い主 7.5沢山遊ぼう
ジーノがザッキーを使ってねっちりどっぷりR-18的に遊んでいるお話の詰め合わせ。7と8の間の7.5的な位置づけのスピンアウトになります。泣ザキが苦手な人はまるっと読み飛ばし出来るように、お好きな人はそこだけ読んでも大丈夫なようにと分離してみました。単品のつもりで読んでもそこそこ平気なはず?悪いジーノと泣ザキがいますので興味ない方は読み飛ばし推奨。
沢山遊ぼう~水遊び
今日も食事もそこそこにすぐさま王子の家へ向かう。
最近では当たり前のように二人一緒にシャワールームに直行することが増えた。今日は待ちきれないのか、体を洗おうとしていた俺に対して王子がいきなり体を絡ませ始めた。彼はいつもちゃんとお湯でタイルが温まった頃を見計らってそれを始める。いきなりでありながらも実は王子らしい配慮の行き届いた優しさがあったりもした。
「…ん…王子、待って…部屋で…」
「ダメダメ、ここで」
いまだ王子の顔や体を正視出来ないくらいの俺なので、やっぱり毎回戸惑ってしまう。でもこんな時、王子は優しいながらも一度も待ってくれたことはなかった。極当たり前のように指先が俺の体を這い、また、いつものように俺から快楽を吸い上げるかのように俺の体に彼の全身の皮膚を合わせていく。
「…やめ…はぁ…」
「いつも必ずそうやって焦らすんだから。」
しっかりと捕食の体勢に入った王子の気配が欲情によって一気に変化していく。陶酔とも恍惚とも言い表しきれない。どこに焦点があっているのかもわからないうっとりとした半眼。無我の境地にも似た彼の潤んだ表情、俺を欲するだけの獣の顔。そんな彼の顔を見上げていると必ずこう言われる。
「いやらしい顔しちゃって…」
まるで我慢しきれないとでもいうように、そうして彼は俺にキスをしてくる。俺はこういうとき自分がどんな顔をするのかさっぱり見当がつかないが、とんでもなくいやらしい顔をしているのはあんたのほうだろ、と言いたかった。
「…んぁ…」
彼はキスが大好きだ。小鳥のように俺の唇を食んでみたり、子犬同士のじゃれ合いのように耳を甘噛みしたりする。あちこちキスをする場所を移動する際にはすべらせるように唇を這わせることもあれば、子猫のようにまつ毛や頬、鼻などをすりよせたりして甘えた仕草を見せる時もあった。彼は口からだけでなく、やはり接した箇所すべてから俺を食べることが出来るみたいだった。自分が触れて導き出した俺の官能をそれはそれは美味しそうに少しずつ平らげていた。
軽い味見をしてから彼は本格的に深いキスをする。最初は彼の舌先がまるでキャンディーを口に含んでしまうのが勿体ないかのように俺の唇を舐めまわす。そうして少しずつ少しずつ彼は俺の口の中に押し入ってくる。浅く、時に深く、甘い吐息を絡ませながら、うっとりとそれはそれは大切そうに口内を味わい尽くしていく。
「…んぅ…ふぁ…」
舌先で上顎の部分をチロチロと刺激されると思わず変な声が出てしまう。続けざまにそうされるとドンドン息を吸ってしまって苦しくなる。王子はそんな呼吸に苦しむ俺をほんの少しだけ楽しんでから一旦唇を外してくれる。そのとき王子は必ずチュッと軽く愛らしい音をわざと響かせて、ゆるやかな苦笑いにも似た表情を浮かべる。ああ、ボク楽しくってまたやっちゃった、ごめんね、というようなそんな笑顔。そんな感じでどんな時も彼は俺にとても優しい。
彼のキスはもう数えきれないほどに何回も何回も。たっぷりと唾液を絡ませあい、吸い上げるというよりもまさに互いが溶けて合わさっていくといった風情で。まるでこの後行われる本当の交接の時のようにくちゅくちゅと舌先で俺を蹂躙する。その感触に頭の芯からユラユラと甘い蜜が流れ出るかのような気持ちになる。そんな風になっていくと、彼は友達の手を引くように俺の舌を懸命に自身の口内に呼び込み始める。もっと、ほら、来て?と焦れた王子がそんな風に誘うけれど、俺はそんな彼の舌先をおずおずとほんの少ししか舐め返せない。だって、力が抜けて目もしっかりと開けていられない。思うように動けない。こんな夜を繰り返す度に彼のキスは益々甘くなっていくので、本当にどうにもならなくてたまらない。
「本当にキミはキスが好きだね…」
口内で戯れを繰り返される間、王子はキスが好きだなーと感じていると、やっぱり彼からこう言われる。キスが好きなのは一体誰?俺?彼の甘いキスは口元から首元へ降りていく。彼の髪と舌先が俺の鎖骨や首筋、肩口と一緒に遊び始める。シャワーの水滴をすべて砂糖水か何かのようにすべて舐めとっていく。
壁に追い詰められて座ったまま彼に堪能されている時、俺はなんとか目を開けようと努力をする。いつも彼の肩越しからは大きな鏡が見える。曇ってはいてもそこには情欲に溺れつつある二人のまぐあいの姿が映しだされている。背筋の起伏がほんのりと浮かび上がっている王子の美しい白い背中。これが俺の目に映るのはこの時だけ。腕を動かす度に彼の肩甲骨が艶めかしく隆起する。
それと音。この密封された室内にはクチュクチュという唾液交じりのキスの音や俺たちの睦言の声などが反響し、俺の両耳を常に犯し続ける。わざわざこんな場所でこんな体勢で彼が俺を求めてくるのは、明らかに俺を視覚的にも聴覚的にも興奮させるためなんだと思う。
「すごく興奮してるね。たまらない。」
そうして彼自身もとても興奮しているような吸気と呼気の音を漏らす。そんな感じで俺の快楽をとても甘いおやつのようにすべて漏らすまいと食べ続けている。
耳元に首元に、頸動脈に沿って舌先が蠢き、また、たまに甘噛みをされる。彼が俺の体を食(は)む行為はとてもナチュラルで、歯型やキスマークなどの痕を一度もつけたことがない。多分職業柄人に肌を見せる機会が多いので、気を付けてくれているんだろう。俺はすぐにこうして思考が散漫になっていくのに、彼が冷静なのがいつも少しだけ悔しい。
「…んぁ!」
いきなり俺の下腹部をツッと撫で上げた。最初の頃は、キミってウブだからスタンダードがいいよね?と上半身からからじわじわと順に攻めてくる彼だったのに、この頃はぶしつけにこんな真似をする。でも、そんなことをされずともすでに俺のは熱くなり始めていた。だって最近の俺は、彼の手が触れるだけでもう彼の甘さが体中に広がってしまうので。すっかり飼いならされてしまっているので。
恥ずかしくて仕方ないけれど、そんな俺の気持ちを彼が読むのか、生理現象だよ、と彼は笑う。そうして、ボクもだよ?と言ってぴったりと俺の熱の中心に彼の下半身を触れ合せる。彼が優しく寄り添わせたものもまた、すでに興奮の色をたっぷりとふくませていた。王子が、俺と彼の両方を二つ一緒にその美しい手で包み込む。感触を元に具体的にその彼の熱さと指先に絡まれた自分のあの部分の情景を脳裏に浮かべてしまい、俺の体はドンドンと反応を示していく。卑猥な感触と快感にたまらなくなって体をかわそうにも、彼に上手に押さえつけられていて力を入れることが出来なくて逃れられない。そう、本当に彼は自由自在に俺の体をコントロールするので、いつの間にそんな風に組み伏せられていたのかもさっぱりわからなかった。結局はそのまま呼吸を荒げ、出したくもない声が自然に口からついて出る。
「あ…!いや!ん…くぅ…ちょっと…はぁ!」
彼のと一緒に俺のが手慣れた手つきで擦りあげられていく。その熱く固い感触と滑らかな指の感触にあっという間に俺は達しそうになってしまう。まだ駄目、こんなすぐに、と気を逸らすように努力をする。そんな時やっぱり彼は手慣れてて、追い詰めすぎないタイミングで手を緩めてくれる。そうして今度はもどかしくて焦れるような、そんな刺激に変えていく。さっきまで逃れたくてもがいていたはずが、今度はそんな彼の手と彼のアレの熱さをもっと追いたくて、でもやっぱり体を拘束されていてままならない。王子はむずがる俺に満足して腰を浮かして体を起すと、棚にあるジェルを手に取り蓋をあける。先日替えたばかりのチューブはもう1/3以下で、この浴室で何回もこうした行為を繰り返してきた現実をまざまざと見せつけていた。王子は、また新しいの用意しなくっちゃね、と笑いながら出てきた中身を手でニチャニチャと音を立てて遊ぶ。そして再びわざわざ俺の興奮してそそり立ったものを見つめながら笑みを浮かべ、左右に大きく股を割りゆっくりと俺の前に後ろに、たっぷりと塗り付けていく。
「駄目だ!…王子、俺まだ…」
「いいよ、今日ボク洗ってあげるから。」
「やめろよ!きたな…ッ!」
「ザッキー、汚いなんて思わないよ?全然平気。」
「あッ!ちょっ…!やぁ!あぁ…ん」
「…おや?結構綺麗じゃない。もしかして自分で家でもマメにケアしてるの?ボクといつでも遊べるようにって?」
「は…ん…ぃや…!そんな暇!…」
「ね、どんな顔して洗っているの?この前覚えさせちゃったしねぇ、後ろの触り方。一人でここ弄るようないけない遊びを楽しむ癖がついちゃった?そんなつもりはなかったのに…駄目な子だなぁザッキーは。クスクス」
「そ…んあ!」
王子は意地悪だ。俺は家に帰る暇もなくここでいつも。手は優しく俺を追い詰めていき、言葉は切りつけるように俺を追い詰めていく。不愉快で、そして官能的で、こうしていると俺は何が何だかドンドンわけがわからなくなっていってしまう。もう本当に王子は俺に対してやりたい放題のことをやるから、俺の頭は混沌としたものになってしまう。苦しいのが気持ちいいのか、気持ちいいのが苦しいのか。そんなこともわからなくなっていく中で、喘ぎ喘ぎ、言葉にならない声が自分の口から次々に漏れ出して、自分が自分でなくなっていってしまう。ドンドン、自我らしい自我が失われ、セックスのことしか認識できなくなっていく。
洗浄という名目の元、隅から隅まで入念に中を弄り、出入りを繰り返している彼の指先。沢山つけたジェルはヘッドをとられたシャワーの水圧によって簡単に洗い流され、その水流が彼に広げられいる俺の中に侵入してくる。自由がきかない状態で行われるその行為は、まるでお湯を使って王子に犯されているかのような感覚だ。そう、これは彼の手に支配されてあっという間に波にさらわれ溺没していくあの現象。
彼を汚してしまうようなこんな行為をされる度に、彼とつながるための交接用の器官をもたない自分の体を呪う。それと同時にこんな不潔な行為を自ら買って出てまでも彼が俺を欲しがっているのだということを感じてゾクゾクとしてしまう。女と寝る時とは全く違う、自分で洗う時とは全く違う、まさに倒錯の世界の喜悦。彼の前でこんなことで喘ぎ続けている今の俺はまぎれもなく変態そのものだ。自分が体だけになっていくのがわかる。王子、苦しい。俺は今、変な事しか考えることが出来ない。男なのに王子に犯されたい。彼との交接しか頭にない。そしてこれはわざとだ。彼は今、俺をこういう風に屈服させて跪かせる行為を大いに楽しんでいる。全身を押さえつけられて、そうして飲みこまれていく。
彼による水責めの行為が終わると、再びたっぷりのジェルを使って彼の白くて長い指が俺の中を堪能する。2本、3本と増やされ解されていく時の俺は、異物の不快と痛みとそして快楽に翻弄される羽目になる。唇を噛みしめて耐えているのがわかるので、こんな時の王子は本当に俺に優しい。なるべく痛みが少ないように、なるべく俺が気持ちよく感じられるように。丁寧に丁寧に準備を進めていってくれる。
どうしよう、王子、好きだ。俺は今、また王子の手しかない世界にいる。あなたが俺のすべて。頭の中にはもう王子しかいない。全部が王子だ。俺はサッカーだけの男。なのに王子。こうしていると何もかも失う。それしかないもの、それだけがすべてという俺の根幹の、一番肝心な部分まで簡単に削り取られてしまう。王子の激しい水圧になにもかも洗い流されて消えていく。こんなこと、現実としてあり得るんだろうか。可能なんだろうか?
何もない、でも、もう。何もいらない。そう、あなただけでいい。この俺が?いつも思う。毎回起る不思議な世界。信じられない現象、この時間。
これはなんなのか?
この上もない喜び?
それとも
この上もない心細さ?
なんという
王子の切削と占有の力
