飼い犬と飼い主 5
前回我慢できずザッキーに軽くちょっかいを出してしまって大後悔のジーノが今度こそはとほのぼののんびり飼い犬生活を目指します。良い先輩になるため頑張ってる幸せなジーノと、優しいホワイト版ジーノに可愛がられて幸せなザッキー、今回はそんな二人の原作1年前の年明けから夏までの話。エロなし健全。王子、赤崎、赤崎父、モブ女(気配)、ジュニアユースっ子(気配)、赤崎のジュニアユースの仲間(気配)。次回!バトル展開ッッ!!(エッ
快適な生活
今度こそは、いい飼い主に
リスペクトを受けるにふさわしい誠実で有能な先輩に
1月にそう心に誓ったジーノ。二人の生活はそれから穏やかに続いていた。ジーノはスケジュールを詰め込み、ほんの時々飼い犬と戯れる。赤崎は基本的に自分でサッカーに打ち込みながら、ほんの時々飼い主と過ごす。そんなほんのちょっとした時間の積み重ねが、不思議と互いの心理的な繋がりを強めていった。
飼い犬との生活は快適だ
そう、とても快適
そうだろう?ジーノ
ジーノは満足していた。自分が余計な事さえしなければ、こんなにいい時間を過ごせるのだと。飼い犬の自覚を持った赤崎は非常に自分に従順で、ジーノはそのナカナカ可愛げのある飼い犬の姿を見ているのが楽しかった。彼はみんなといる時には率直な物言いと少し調子に乗り過ぎなくらいの生意気な態度だが、二人だけでいる時には生意気以上に愛らしくて、それがなんとも心地よかった。サッカーが大好きで大好きで、赤崎はジーノの前でよく屈託なく笑う。話の大部分がサッカーの話だ。最初に見た時の印象そのままの、カルチョだらけのカルチョ坊や。情熱が有り余りすぎて周りとトラブルを起こすこともあるような、そんな不器用な飼い犬を見ているとジーノはなにかしてあげたくて仕方がなくなるのだった。
* * *
この前の試合で、ジーノはまた適当なプレイをしていた。調子に波があるので時々はそうならざるをえない事情があった。誰にも言えないジーノの事情を知らない赤崎はそれを見て、退屈な王子だ、と揶揄した。ジーノは誤魔化すために、退屈だからキミと一緒にプレイしたい、と飼い犬の心をくすぐるようなことを言って笑った。それ以来だ。赤崎はもう、これまで以上に練習にヤル気を出して、それこそ一生懸命頑張り始めて。自分のちょっとした一言でモチベーションがこんなに変わるなんて、とジーノはやっぱり飼い犬がかわいくてかわいくて。やっぱりまた彼になにかをしてあげたくて仕方がなくなるのだった。
