お花結び

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鎖に繋がれて 9

ガチンコ対決前半戦。少々度を超えた行為をジーノがやらかし、ザッキーがやらかされます。R18G。ようやくこのシリーズも終盤です。長々としたお話ですが、もう少しお付き合いいただければと思います。

決意~ジーノの場合

 赤崎とジーノの居る世界は全く別のものだった。

 どれだけ赤崎が思考を重ねようと、ジーノの手中にまんまと嵌められつつあったのだ。目隠し一枚。それは赤崎の思う以上に大きな意味を持っていた。

 ジーノはわざわざ不安を想起させてそのままの状態を維持することで、相手の神経を無理矢理研ぎ澄まさせようとしていた。そもそもが通常の状態でも敏感な赤崎の身体。意図的に感覚封殺と不安想起を行えば一体どうなってしまうのかなどジーノには簡単に想像がついていた。だが、今回はその上で更に慎重に慎重に与える情報を制限し、より鋭敏に、より過激な反応の起きる状態にさせていこうとしていた。

(今度こそだザッキー。辛いだろうけど、泣いても、喚いても、もうボクは絶対に加減なんかしないから。でも、痛いのは一回だけだから。今だけだから。大丈夫だからね?)

 もう二度と自分を追えない様に、振り向かせない様に。いや、寧ろそんな気持ちすら今後持てなくなる様に。ただそれだけの為に従順でひたむきな男のその足を自らの手で刈り取る。赤崎を裏切る。生き様を変えざるを得ない程人間性が崩壊してしまうとしても、何としてもこの二人の関係を断ち切ってみせる。ジーノはこの時、そう心に誓った。

(もっと早くこうしてあげるべきだった。こんなになる前に、この手で、でもボクは……だから今こそボクは……)

 それはまた、赤崎とは違うジーノの覚悟だった。目的の為には自分と相手の受けるであろう傷の深さと重さすらもう厭わない。もう二度と会わなかろうと、赤崎が一人、一瞬でも自分を思う事すら許さない。赤崎の未来を思う情熱からくる、あまりにも強く、そして無謀な決意だった。

 己の全てを晒すということは、ジーノにとっては本当の意味で完全に赤崎に見切りをつけられてしまうということを意味していた。嫌われたくなかった男が今、嫌われるためだけにそれをやる。もう、この切り札を使ってでも、と。

 この思いが何からくるものだったのか。全てを見通す目を持つジーノは、己を見つめる目を持たなかった。