お花結び

GIANTKILLING二次創作小説同人サイト

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鎖に繋がれて 11

やっとこジノザキ仲直りして、チュッチュしながらおしまいです。と言いつつ、エピローグ的な話もチラチラUP予定です。よろしければそちらも。ザッキー無双!ってやってたらなんだかどうにも……一応ジノザキですよ?

一緒

 ジーノの策略もない、思惑もない、思考もない、なりふり構わず無意識に動くその手、赤崎の何もかもを知り尽くしたジーノの指先が、つい先程まで暗闇に閉じ込められていた赤崎の全てを、自身の溢れる愛の中に溶け込ませて一気に変容させていく。

 白肌に紅色を浮かばせるその姿は雪原の中にあって次々に咲く美しい花のようであり、極当たり前のように自然に発せられる艶やかな声は上質のバイオリンのそれを思わせるような、体の芯の芯の部分を震わす美しい響きを持っていた。ジーノの本当の愛を得たきっかけで始まる赤崎の美しい羽化に、ジーノは更に深い愛を溢れさせ、そのジーノの愛によって、赤崎は更に、瑞々しくも美しい変化を繰り返した。

 その時ジーノは、長い期間身の内に抱えていた一切の暗がりが消えて、赤崎に掴まれた手を強く引っ張られて、その勢いのままに一気に空に舞うかのような心と体の軽さを感じた。その浮遊感に、本当に体が浮いているのではないのかと何度も何度も地を確認した。

 そして赤崎は求めて求めて、それでもどうしても届かなかった手をようやく掴むことが出来て、体中でその喜びを感じていた。繋いだ手はそのまま自分を優しく引き寄せ、ふわりと己の体を情熱のままに包み込み、癒し守られそのまま一切が溶けていくかのような忘我を感じていた。

 二人ともまるでそのまま体がなくなって、心だけになって、自らが官能そのものにでもなってしまったかのようだった。互いを思いあう深い情愛の中でだけ体感できる、肉欲を遥かに超える、この上もない至福の時間だった。

 互いに互いの愛のみを感じ合う、そんな長い長い陶酔を堪能しつくして、二人はいつしか半ば失神しかけるかのような状態となっていく。

 時が流れる。思考が戻らない。もう閉じられた瞼一つ動かすこともできない。でも全身で今かの人が傍に居ることを感じる。一緒を感じる。これ以上近づけないくらい二人体と心をくっつけて、溢れかえる様に何もかもが満ちる事など、今まで一度もなかった気がした。

 まるで空中に浮いているように、水中に沈んでいるように、二人は自身の存在すら感じられないままでいた。相手の存在だけが自身の全てだった。ジーノは赤崎を感じ、赤崎はジーノを感じ、それを感じることに歓喜している相手の心情を更に感じ、その心地よさにまるで夢幻のような虹色の光が、ただひたすらにキラキラ、キラキラと。

――なんて幸せなんだろう、欲しかった、ずっと、ずっと

 その思いは一体どちらの思いだったのか、果たしてそれはとてもあやふやなものではあったのだけれど。区別もつかないくらいに今二人は同じものになってしまったのだと、あやふやがまたそんな実感を呼んでくるので、二人が二人、一緒とは何かをしみじみと全身で理解する一時となった。

 そんな中にあっても、無茶に無茶を重ねていた赤崎の体には、相変わらず遊びの後遺症である悲痛な快楽の波がわずかながらも訪れており、現実の世界では襲われる苦悩の度にぐったりとしながらも時折体を震わせて枯れた声で苦しそうに呻いていた。
 宥めるようなジーノの優しい包み込むようなキスが、赤崎の苦痛の波を和らげる。

 そのまま、眩暈のようなめくるめく時をゆるゆる過ごし、二人、いつしかウトウトと身も心も緩慢な状態になっていった。