大概だよ
ハッピーザッキーDay!と言いつつ単なるエロなだけのアレなネタです……コメディ寄り
「ほら、おいでザッキー」
「ん、あ!…いや!」
最近の王子は、少しずつ違う体位を試したがる。その中でも俺が一番いやがるあのやり方を気に入ったみたいで、しょっちゅうこうやって俺の手を引くのだ。
「ね、いいでしょ?ほら、そのまま起きて?」
俺は今仰向けになって両足を大きく広げて彼のものを根元まで受け入れた状態だ。挿入されてやっと少し苦痛が去ってきた頃になると王子は俺の手を引き、腰を支えてそのまま俺を起そうとする。王子の膝に座るような感じでお互いが向き合う形にさせたいらしい。
「や……無理……それ、やめろって言ってんだろ」
「えー、しようよ」
「あれ、俺きつくて」
「やだよー、しようよー、ね?」
「……ッ!」
いつもそう。俺が何を言ってもこういう場合は結局彼が引くことは絶対になくて、まるで俺の体重なんてないかのように軽々と彼は俺を抱き起してしまう。
「苦……!」
「フフ、ボクの言うこときかないなんて駄目駄目。いけない子だね~?お利口しなきゃだよ?ザッキー」
「くっそ……ふざ……」
「ほら、次どうするんだった?これじゃイマイチでしょ?」
「うるせぇ、イマイチも……何も」
「ほら背筋伸ばして?もっと腰をボクに寄せて……こう、だよ?」
「ッ!」
「フフ、ね?こんな感じで。感触、全然……ッん……違って、気持ちいいでしょ?」
「やめッ……!」
王子が俺の腰を両手でしっかりと抱えて彼の腰に引きつけると、あまりに深い挿入感に俺はうめき声をあげて震えることしか出来なくなる。自分でもわかってる。俺がこれが苦手なのは、あまりにも刺激が強すぎて、感じすぎてどうにかなってしまうからだ。俺の熱が王子の腹部に当たって、ガクガクと震える自分の体の振動でもどかしくもたまらない快楽を生む。体勢が変わっただけで動きもしていないのに、頭の中がメチャメチャになっていってしまう。
「次は、ほら、右手をボクの膝横の床について」
「……ぅッ……!」
「わかってるくせに。ねぇ、左手はボクの肩に掴まって、体を少し反らすんだよ?」
「や……駄目」
「こら、また猫背になっちゃってる。それだとこっちも……だし……キミも気持ちいいとこに……ん……当たんないでしょ?」
「駄目!やめ!それ、我慢できな……」
「わかってないなーホント可愛いねぇザッキー?気持ちよすぎてイっちゃうから?イキたいのに?フフ……キミが、そうやって苦しそうに一生懸命気持ちいいこと我慢する健気な姿……ボク、すっごく感じちゃうんだよね」
「こ、根性悪ッ!」
「失礼だなぁー、キミが悪いんじゃない?そんな風になってる顔が一番セクシャルなんだもの、仕方ないでしょ?」
「あ、ぁッ」
王子はちょっと俺の体のバランスをわざと崩して、右手を床に付けさせた。もうこの姿勢になってしまっては俺は駄目だった。
「ホント、キミ、日増しにいやらしさに磨きが……」
「あッ!はぁ、王子!駄目……これ、あッ、嫌!」
「ん……ザッキー、気持ちいい?でももう少しイクの我慢しようね?今日はまだもう少しキミのこと見ていたいんだ。ねぇ?すっごく……ん……やらしいよ?たまんないキミのその顔も、悶えてる仕草も、綺麗だ。いい……素敵」
「あッ、ちょ、王子!や、くッ!うッッ!」
* * *
「……もう、駄目駄目って人に言いながら駄目なのはザッキー、キミの方だよ……すぐイッちゃって……勿体ない。今日はもう少し長くって思ってたのに」
「あ……うぁ、はぁ……はぁ……だから、あれ駄目だって……言ってんだろ、糞が」
「ねぇ、感じすぎじゃない?そんなにいいの?あの体位」
「よせって、あ!うぁ!」
「置いてけぼりされちゃって、ショック。失礼な子だよね自分だけあっという間にさぁ?全く、同時とは言わなくても、もう少し頑張ってボクに付き合ってよ」
「うるッ……あぁ!」
「ま、キミが先にイッちゃってもボクには関係ないけどね。どうせすぐキミよくなっちゃうんだもん。羨ましいっていうかなんていうか……じゃ、ゴメンだけど引き続きキミの事このまま使わせてもらうから」
「ちょ!あああ、やめ!」
これが嫌なんだ。俺がイッた後、王子は俺を膝に乗せてる状態なのにとても器用に俺を揺さぶり始める。あまりにも深くて、いつも以上にキツイ感触。さっきのイッた快感が体に生々しく残ったままの状態のうちに、内臓がよじれる様な強い不快と快感が俺を襲う。いつもの体勢の時は王子はとても優しく、体が溶けていくような快感に包まれる。なのに、この時の王子はとても強引で明らかに俺を犯すことを自由に楽しんでしまっている。その思いがまた新しい快楽になってしまうので、俺は彼が俺を貪る瞬間がとても気持ち良く感じてしまって、だからこそとても嫌いだった。
「やっぱ若いと体力有るねぇ」
「あ!……王子!」
無理矢理味わされる強制的な快楽の波に再び俺は大きくなり始めていて、嘲笑するように王子がそれを嬲り始める。彼の手はさっきの俺の吐き出したものでヌルヌルで、その湿度とクチュクチュというわざとらしい音と滑らかな感触がたまらなかった。どんな手加減でどんなリズムでそれを扱えばどういう反応を示すのか、彼はもうすっかり俺の何もかもすべてを完全に掌握しきっており、俺はただただ背を仰け反らせて、虚空を見つめ、もう王子のものが自分を突き上げる感触以外はなにもわからない状態のまま彼の名を呼び続ける。
「王子……!くぅッ!」
「またヤバイ?も少し顔みせて?あぁ、いい、その顔。結構くるよ」
「ん、王子、早く……も、イケよ!」
「えー?なら、キミも、動いて?ね?協力して?ハァ……そんな風に可愛く震えてないでさ?男なんだから自分でちゃんとボクがイケるようにさ、いやらしく腰使ってみせなよ」
「あぁ、ん、はぁ!くぅ……」
「フフ、うん、……そう……ザッキー、そんな感じで……フフ、今日は素直だね?……ほっぺ真っ赤、必死?すっごく可愛いのにそれが……ひどく淫乱な感じ。恥ずかしい?挿れられて、腰振って、よがっちゃって……」
「黙ッ!は、あぁ!くそっ!あ、いやぁ」
「いい声……んッ……我慢できなくて大声で、今日で一番……そんな喘いじゃって…ザッキー、ああ、もっと、ずっと見てたい、ずっとこうしてたいな……フフフ、あぁ!まだイきたく……」
「も!イケッて!あ、ん、んぁ…」
「あぁ、それ、さっきより全然……あぁ、上手だね……すごく……ん……」
「イッて……ッ!も……駄目だ、はぁ、ん、はぁ、んんッ!」
「あ、ちょ、ザッキー、それ、待って、あ、まずぃって……あぁ」
「も、駄目、あ、ん、いや!はぁ、俺…駄目、もう」
「はぁ、も、それストップ、とまっ、も、いいから」
「無理、とまんッ、は、はぁ!あぁ、駄目、も、イ」
「やだって、ッ」
「王子、イク、あぁ、王子!イ…あああッ!」
「くッッ!」
* * *
「もー、なにあれ、信じらんない。やらしすぎて、ボク赤面しちゃった」
「しゃべんな!うるせぇッ!」
「ザッキーったら悪い子だったんだね」
「なんだよ!良い子だろ?あんたも珍しくちょっと声出ちゃってたじゃねぇか」
「嘘ッ!やめてよ、幻聴デショ?」
二人並んで横になる。王子は右向き、俺は左向き。頬を上気させたまま、お互い顔をしかめてプリプリとしながら話し合う。そんな合間にも二人、交互にそれぞれの顔に軽く、触れる様なキスを降らし続けて。
「ともかく、ああいうの、気持ち良かったのわかるんだけどさ、もう少し冷静にさ?ゆっくりとこう……」
「うっせぇ!わかったよ、もう絶対やんねぇ!こういうことはさっさと出して終ればいいだけのことなんだから!」
「ザッキーったら、げっひーん……。でもキミ本当はだーい好きなんデショ?ねちっこーいの」
「知らねぇよ!」
「フフフ、ボクは知ってるけどね。軽いと物足りないくせに。その割に辛抱強くないけどねー?全く特訓が足りないよ?」
「なんの特訓だよ!」
「えー?それ、言わせる?」
冗談めかした可愛い笑顔の昼の顔の王子が、夜の顔にふと戻る。彼の手が俺の秘密にやってくる。ああ、今日もまたいつものように俺の一言が、彼のスイッチを入れてしまう。
「!」
「ほら、キミってさ。ちゃんとここで返事してくれるんだよ?唇は嘘付きなんだけどこっちは素直でいい。か~わいい~」
「あ……おぅ、じ!や!」
「ほら聞いた?次頑張るからまたねっちりやりたいんだってさ?ホント、どうしてそんなに好きなの?あんなに簡単に2回もイッちゃったのに、まだし足りないって?やらしい子だねぇ」
「いい加減ッ!どこに話しかけ」
「早く早くって?困ったなぁー、しょうがない、いいよ?許したげる。かわいいからね?ねぇ、だからほら、もっともっと発情してごらん?フフフ、そうそう」
「んぁ!はぁ、くッ、そ!変なアテレコすんな!」
「ね、でも次はホントもう少し頑張って我慢してね?夜は長いのに、キミ、こんなペースじゃまた出るものなくなっちゃってどうにかなっちゃうよ?ボク心配なんだ。ねぇ、聞こえてる?次はゆっくりのんびりしよ?」
「も、しつこいん、やめ………あッ」
王子がクスッと魅惑的な笑顔を浮かべて俺の目を見る。そして俺を黙らせるかのように再び甘いキスをした。舌がまるで生き物のようにねっとりと深く口内を犯し始めるので、もうその瞬間からまた俺は変な声しか出せなくなってしまった。さっきの行為でこんなに体中毛穴が開いちゃうくらい過敏になったというのに、今から焦らしプレイなんてぞっとする。
きっとこの人はセックスというよりも愛撫そのものを愛しているんだ。触れて、確かめて、ほら、そうやって安心するような表情を浮かべる。彼はこうして何度も何度も俺を確認する。俺の全てが自分の手の内にあるモノなのかをこんなにも知りたがる。切望している。
ほんと、この人馬鹿じゃないの?俺はいつも呆れてしまう。どこにも行きはしない。そんなことあり得ないことなのに。ま、普通に抱き返し、同じように王子がここにいることを感じて、十二分に彼に溺れることを楽しんでいる俺も大概なんだけどな。
