あー、もううっとうしい!
ジノザキデー、おめでとう!何これ?どう考えてもバカップルというよりもプルなしの単なる馬k(ry タイトル通り清々しい程鬱陶しい仕上がりとなりました。1P目が赤崎サイド、2P目がジーノサイドです。複雑すぎる男が1周も2周もまわった結果とってもシンプルになって、元々シンプルな男はそういう部分が全部ツーカーにわかってしまうというそんな奇跡的なお話。
キミとこうしている時間。不思議だ。それぞれが好き勝手なことをしてるだけ。ボクは雑誌を読み、キミはテレビを見ている。視線を落とすボクの視界には彼が入っていないのに。ボクの耳にはテレビが何を言っているのかも聞こえてこないのに。どうして?キミの息遣いが感じられる。すぐそこに。ボクの隣に。まるで絡みついて離れないかのように近すぎるんだよキミは。
雑誌はもう少しで読み終わる。何とはなしに思案する。この一人一人の気儘な時間をそのまま愛でるか否かということを。それもまたよし。ああ、でもボクはどうしようもない男だから。キミのその大切な一人の時間を壊したくもなってしまう。破壊して犯して、すべてをボクの手の中に収めてしまいたくなってしまう。ボクの視線で犯したいし、ボクの言葉で犯したいし。こんなことばかりを考えてしまうボクはちょっと変。キミを傍に感じていると、感じすぎると時々ボクはこうなってしまうんだ。
思案する。指先が自然にカウチを叩いている。犯したい。奪いたい。5回。トントンと無意識に叩いていた。苦笑する。まるで犯罪者。いつも手を焼いている。止まらない、おさめようもないボクの性欲。キミの存在を意識するだけでこんなにも発情してしまう変な生き物。ねぇ、助けてよザッキー。困惑しているボクに気付いて?とても苦しいんだ。
欲するのはいつもボクだけなんじゃないかなんて。そんなこと、決して口に出して言えやしないこと。だから気付いて?ボクに。キミは一人の時、傍にボクを感じている?ここにボクが座っていること。思い出して?ねぇ、ほら、いよいよテレビにヤキモチをやきはじめてしまいそう。さっきまでとてもとても幸せな時間だったのに、何故だかボクはキミの傍に居るだけで幼稚で馬鹿馬鹿しい人間になってしまうんだ。カ ン ジ タ イ。ア イ シ タ イ。つまりは、オ カ シ タ イ。今すぐ。そんなことばかり。本当にまるで動物さんだね。
時計を見ればテレビが終わるのはまだまだみたいで、気が遠くなる。楽しそうなキミの笑顔にジェラシー。視線だけでいいよ、こっちに頂戴よ。テレビに笑いかけていないで、ボクに笑いかけてくれない?
ああ、目線が
鋭くて優しいキミの目がチラリとボクをかすめる。ゾクゾクしてそれだけでボクにスイッチが入ってしまう。もっと欲しい。視線だけでも欲しいと言っていた舌の根も乾かぬうちに、ボクの貪欲がドンドン目を覚まし始める。もっと欲しい。ボクの聴覚と触覚と味覚と嗅覚とで。ボクの全部の感覚でキミを堪能させて欲しい。でもワクワクしながらテレビを見ているキミのその表情を曇らせたくもないんだ。なのにこんなにも壊してしまいたい。この矛盾。
ボクが願うとキミはちゃんとチラチラボクを見てくれる。嬉しいんだけど少し恥ずかしい。まるで幼稚な自分。もっと欲しい。今、キミのいないボクの一人の時間はとても退屈。らしくない。全くもってボクらしくない。どんな時にも気儘に自分の思い通りにやってきたボクがキミに遠慮。キミにお願い。キミに嘆願している。普通ならボクが抱きたければ抱きたい時に好き勝手に抱けばいいだけの話。何故キミ相手だとこんなにも。
呆れたようなキミの小さい溜息。恥ずかしいけれど少し嬉しい。キミの苦笑いがボクのこの葛藤を“まんざらでもない”と言ってくれている。食べちゃいたい。我慢できない。でも、もう少しこんな気持ちを感じていたくもある。ボクは今、上手に待てを出来てる?
「あー、もう。この番組、あとちょっとで終わりますから。」
キミが仏頂面でそういうものだから、ボクも眉をひそめて仏頂面。面倒くさいだなんて、そんな顔、見たくなかったよ。傷ついた。だからしょうがないよね?ボクはキミの邪魔することにするから。キミの体に沢山ボクはスイッチを作っておいたから。刺激をあげるから転がり落ちるようにボクの腕の中においでよザッキー?いいよね?しょうがないんだよ。
「王子!いい加減に!」
そんな顔をして怒らないで?不安になる。嫌だった?ボクはキミのことになるとなにもかも不安定になってしまって、自信が揺れる。悲しくなる。視線を逸らすキミの横顔。ほんのりと頬を高揚させているので少しホッとする。激しい拒絶ではなかった。なるほど、性急すぎたのがいけなかったね。つまりはゆっくりならOKって意味。了解だよ?
かわいいねザッキー、もう前を向いていようとテレビなど上の空。何から何まであっという間に全部ボクのもの。嬉しすぎてボクどうにかなってしまいそう。そう、ほら今すぐ自然にキスしてしまいそう。
すると意地悪なキミがキュッと眉をしかめてボクを窘める。ああ、その顔。あっという間にしぼんでしまう。今度は悲しすぎてボクどうにかなってしまいそう。そう、ほら今すぐ自然に泣いてしまいそう。
「駄目かい?」
拗ねる様な甘える様な表情を意識するのは、この今のボクの気持ちを誤魔化す為。冗談にしてしまいたい、ボクの幼さ。ボクが今こんなにも不安だなんて、キミに知られたくはないからね。ボクはゆったりとキミを抱き留める優しい王子でいたいんだ、どんなときも。
結局キミが笑いながら、ボクに冗談めかしたキスをした。だからボクもホッとしてそれを真似る。シャイな男のこんな可愛らしい仕草にドキッとしてしまう。クラリとする。恥ずかしいことをしまくる自分、されまくる自分。いたたまれない気持ちのはずなのに、どうしようもフワフワ幸せになってしまって。本当にどうかしてる。
「フフ、ザッキーったら意地悪な子だねぇ?ボクをこんなに待たせちゃって」
思わず口をついて出る素直な自分の言葉にビックリ。そう、ボクはとっても意地悪なザッキーの為にこんなにも待っていたんだ。全くもってありえない話だよ。これでも十分お利口したつもり。もう待たない。
かわいくってかわいくって本当に食べてしまいたい。気が急いてボクはもう何が何だかわからなくなっていく。あまりにもがむしゃらで。全くセンスの欠片もない本能的なキミへの愛撫。もっともっと、キミに触れてキミを感じて、体全部で心全部でキミを愛しつくしたい。
「なんてかわいいボクのangiolino(天使ちゃん)」
またふいにこぼれた自分の言葉に思わず苦笑い。本当にどうかしてる。なんて陳腐な台詞。演出でも何でもない、素の気持ちでこんなことを呟いてしまうなんて、本当にどうかしてる。
こんなこと言うつもりじゃなかったのになんてオロオロするけれど、恥ずかしげにそっぽを向くキミがかわいすぎて、もうそんなことどうでもよくなってしまった。
その顔が見れるなら、ボクはこれから何度でもキミをangiolinoって呼ぼう。だって実際、しょうがないよね?キミはまるで天使ちゃんみたいに可愛いんだから。
