文学妄想お題ったー詰め 2
【15058文字】
文学妄想お題ったーで一日一ジノザキ。2015年5月の21本分。GWもそうですが重複お題も増えて既に一日一ジノザキは無理にorz
【お題】太宰治「かすかな声」
あなたは太宰治作「かすかな声」 より「信じるより他はないと思う。私は、馬鹿正直に信じる。」でジノザキの妄想をしてください
<SS>
キミはとても可愛い存在だから、時が満ちればあっという間に稀有な魅力が知れ渡る事くらい、とっくの昔にわかっていた。叩かれるよりも持ち上げられる事に弱いキミが、そうしてキョロキョロ、戸惑いながらもそぞろ周りに目を向ける事もだ。そんな事今更この段になって、わざわざ驚いてみせるマヌケではない。
キミは男で、ボクも男で、だからこそキミの矜持を理解する。見目麗しい柔らかな女性。献身の愛。健気で、そして少し邪悪で。キミは様々な宝石に目移りしながら、今日も複雑な思いを抱えてボクのところに戻ってくる。今の生活がとてもおかしいものだと思うだろう?その通りだ。気の迷いという言葉を使うならば、当然ボク達の今がそれにあたる。ボクはそれをわかっていて尚、さも困ったような顔をしてキミを迎え入れるだろう。そんな風に今日も笑って一切キミに愛を媚びる事なく、キミを簡単にボクに繋ぐ。残念だね。常に、そして未来永劫、キミは切望し、ボクが気まぐれに与える関係でなければならないんだ。
ボクはボクの魅力の全てを深く理解しているが故に、キミを取り逃す事などありえない。だけど。いや、だからこそボクはキミを、そんなボクとのキミの日々が幸せたれと、ただ盲目的に信じざるを得ない。ボクの幸せの為にキミを繋いで動けなくさせるボクの事を、それが一番いいのだと馬鹿正直に信じざるを得ない。
何故なら。
(キミを失うボクがキミに何をしてしまうのか)
キミはボクの持つ独占欲の本質的な意味を、全く理解もしていない。ザッキー、キミはそれを知る必要はないんだよ。それがボクの愛の形だと思っているんだ。こういうのが一番なんだと思う。本気で。
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中原中也「無題」のお題と対。ちょっとヤンデレジノザキ?
でも未来ちゃんと二人は互いの愛をわかりあい、思いを改め、深く信じ合う事が出来ると思って書きました。それ前提の悲劇的な一場面です。
