お花結び

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文学妄想お題ったー詰め 2

【15058文字】
文学妄想お題ったーで一日一ジノザキ。2015年5月の21本分。GWもそうですが重複お題も増えて既に一日一ジノザキは無理にorz

【お題】三好達治「菊」

あなたは三好達治作「菊」より「私には私の悲しみを防ぐすべがない。」でジノザキの妄想をしてください

<SS>

 花ばかりがこの世で私に美しい、とは誰が言った言葉であったか。王子を見る度、ふとした拍子に思い出す一節だ。強烈な存在感を持つ強烈な男は、その実なんらリアリティがない。ただ浮世の花のように、もしくは蝶のように、ヒラヒラあちらに。そして、こちらに。
「アハハ、傑作!ボク、キミのそういうところが本当に大好きだ」
 さらりとした喉越しの甘露のように、王子はなんの引っ掛かりもなく相手の内部に忍び込んで、対象者の全てを瞬く間に酔わせてしまう。でも俺は知っている。さしたる意味などない言葉だ。あの人はある日食べたシェフのお勧め料理に言うみたいに、いとも簡単に好き嫌いを口にしてしまう人。だから喜ばしいその言葉を受ける度、飲み下す度、深酔いが嘔吐を呼ぶのと同じに身悶えするような悲しみが込上げてしまう。憂いと歓喜は表裏一体で、今日も俺はそれを防ぐすべを持たないのだった。


ジーノの再三に渡るド直球アプローチにもかかわらず、センサーついてなくてスルーしまくる鈍崎君。押し倒されないときっとわからないデス。いや、されても無理かも。