テーマお題でイチャイチャさせったー1
【6461文字】
無駄にダラダラ書いてしまうので、短い話書くリハビリです。とりあえず3本。
「今ぎゅってしたら、どんな顔するんだろう」甘口
「もうだめだって分かってた」ソロエチ、ビター
「なんか今日おかしいよ」経歴捏造、+笠さん
診断結果
ジノザキで「もうだめだって分かってた」とかどうでしょう。
<SS>
どうせ眠れないと激しい曲をヘッドフォンで。本当は腹に強く響く振動が欲しかった。曲なんて、歌詞なんて、そんなものひとつも届いてこない。自分を見失っていたいのに、ぞっとするほど自分を感じる。痛みが生臭い欲望とともに全身をぐるぐる駆けずり回る。
「……」
そわそわとベッドで何度も寝返りを打つ。眠れないこの夜を癒したい。安直な方法はもう知っている。
「……っ」
ああ、もっと腹に響くものを。俺を、この体に広がる闇のようなものを、掻き消す暴力が欲しかった。それは
*
(あ、……ぃくっ、)
掻き挫くようにして噴き出すのは血ではない。また、瞬間感じるこれは快楽と呼べるようなものでもない。白くてドロドロとした粘りは汚くて、反吐が出そうになってしまう。
(子種なんて作る時以外出す必要なんてねぇっていうのに)
ティッシュを力任せにゴミ箱に投げればいつものように入らなかった。腹立ちまぎれに掛け布団を蹴り上げ、拾いに行って叩き捨てる。ゴミの無意味を眺める俺は、全く白け切っていた。この世で最も穢れた罪。
(手慰みの、きったねぇ欲望……)
感情と体だけが猛り狂うばかりの惨めな夜。怯え竦んで、自責を重ね、この虚しさにももう慣れた。恐怖であり、切望でもあり、餓えるこの感覚は快で不快で、どんな時でも王子は笑う。
(笑うなよ……見るな王子、俺のこと)
脳裏には、どうかしていると自分でもわかる思考が渦巻いている。
(王子もこれ……出んのかな。男だしそりゃ出る……よな……)
とても口には出せない下衆な疚しさ。後ろ暗いほど興奮が増す。
「っ、んぅっ」
何のための指の美しさ。
(ああ、だから駄目だって……)
誰のためのあの幸福の笑顔。彼にもこういう機能があって、でもそれはきっと罪でもゴミでも汚い何かであるはずもない。何故なら、きっと王子のそれは愛を語らうための手段。それを得、悦ぶ相手を思う。あれを受け止める器官で生み出す、めくるめく女性性の快。
「お、……じ、……っ」
その人の名前を思わず口にした途端昇りつめ、慌てて精を手で受け止めた。ガクガクと崩れるように膝を折る。タイミングをコントロール出来なかったのは久しぶりで、あまりのことに呆然とした。ふと浮かぶ、食事を楽しむ王子の姿。
――ザッキー、そんなに美味しいの?いいよ、おかわりしたいなら
認識がブレて、思考が歪む。笑顔の、残酷の、あの人の声。しっとりと濡れるような低音。脳奥に蠢くような囁き。行く度も訪れる拷問の。
――こういうのもちょっと変わってて面白いよね
誰にも言えない不埒と不貞。潰れてしまうような罪悪。それでも我慢しきれぬ欲求が俺の心を墨色にした。
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エチエチな番犬、実に可愛くないですか?
