お花結び

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文学妄想お題ったー詰め 3

【10452文字】
文学妄想お題ったーで一日一ジノザキ。2015年6月の13本分。

【お題】三好達治「昼」

あなたは三好達治作「昼」より 「別離の心は反つて不思議に恋の逢瀬に似て、あわただしくほのかに苦がい。」でジノザキの妄想をしてください

<SS>

「寂しくなるね」
なんて易々と言って、王子は移籍していく椿にお別れをした。握手し、微笑み、優しくハグして、俺はその光景から目を逸らす。なんだか無性にイライラする。
(先越されて椿に嫉妬してるんだと思ってた。でも違う。これは)
 椿と二人だけでいる時には、俺はしっかり者の先輩だった。不安なアイツはオロオロとして、いつも通り俺がケツを叩いた。
(そうだ。二人だと俺はまともでいられる。なのに)
 俺は王子にイライラしていた。淡白な別れならその薄情さに、惜別の別れならその情愛の深さに、彼が何をどうしようと、おそらく無関係な不愉快だった。椿が俺に見えてきてしまう。何をどうされても不快しかない。
(……駄目だ、深く考えるな。なにもない。俺とあの人とは何の関係も……)
 これはバッサリ切り落とすべき、俺の中の無用の足かせ。乱れる心が許せない俺は、訝る王子を距離を置くよう、心密かに決意した。


出来てないジノザキ。無駄な抵抗させるのが好き。

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